 |
この古民家、千葉県でも現存では有数の貴重な建物でしょう。
通常古民家で大きなものは5-10間の家(約50坪)ほどですが、こちらは何と72坪。
身分によって建物の大きさが決められていた時代のものですから、その建主さまの生活背景がおおよそ想像つくというものです。
6-12間の大きさを誇ります。材料は全て敷地内のあったものを使い、構想から十数年を掛け、作られたそうです。
築年数はおよそ130年。ちょうど大工さんがカンナを使い始めた頃で、所々にその技が生かされております。
ここまで丁寧に管理されてまいりましたので、ゆがみや痛みひとつもありません。
古民家とは、どのようなものなのか、建物の所有者さまのお話をお聞きしたところを、ご報告させていただきます。
※売り物件ではございません |
 |
 |
| 宅地部分は約1000坪。週一回の管理できれいな状態を保っております。 |
 |
 |
関東大震災で瓦の怖さを知ったおばあさんの助言により、屋根には銅版が葺かれております。
その量およそ3トン。
大屋根は巨木によって支えられているそうです。 |
 |
 |
随所に見られる化粧も見ごたえ充分です。
もちろん、釘は一本も使われておりません。 |
 |
こちらがお客さまをお迎えする玄関です。現在も建築当初の形を保ち続けております。
住民は右の土間から出入りし、この玄関は使われませんでした。 |
 |
 |
木にこだわり、木の特製を充分に理解している方でないと、この門を建てる事はできません。
細かい細工一つ一つは、真っ直ぐに育った大木の、まさに根元部分の中心部の一番堅いところを使わなければ、100年以上もたせることは出来ません。 |
 |
 |
この彫り物、約130年間、雨風に吹かれながらも、作られたままの状態を保ち続けているわけです。素材はヒノキです。いくら寝かせ、乾かした木でも、このような状態を保つには、やはり木材の中から、彫り物を作るのに一番よいところを選び出す必要があります。
それは、直径1mに及ぶ大木からも、取れる大きさは限られるとの事でした。 |
 |
屋根は、木々がそることを前提として作られております。そることで隙間が開き、風通しが良くなるためです。しかしながら、やはり縮小を考え、縦横を交互に組み合わせることで、縦横が同じ寸法を維持できるよう工夫されております。 |
|
|
 |
 |
こちらは物件の南側です。(建物自体は東向きとなります。)
こちらにも細かい細工が施されております。
建物を東に向ける利点というのは、まさに西日を避けるという点から、建物を痛みにくくするという意味だそうです。
100年、200年すむことが出来る状態を維持するためには、労わってあげることが絶対条件です。 |
 |
室内は、まさにケヤキ、杉、ヒノキ、松など木々の、それぞれの特性を知り抜き、生かされております。
まさに木々に精通し、またその木のどこを使って梁、襖板、そして大黒柱を造るか、知りぬいた職人さんの腕が光ります。 |
 |
 |
襖に使われている板は、杉の一枚板です。これは、もちろん反ってしまっては意味がありません。
反らないようにするのではなく、木の反らない部分を使う必要があります。
その一枚板の大きさは幅4尺、高さ1間。
これだけの一枚板を取り出すには、およそ直径2m近い大木が必要です。
しかもそのような大木をもってしても、取れる枚数は10数枚といったところのようです。
大黒柱は1尺3寸!恵比寿柱も7寸で、いずれも堅く、丈夫なケヤキです。
ケヤキは、杉やヒノキと比べ、育つのがとても遅いですが、その分強く、堅いのが特徴です。また、成長過程で曲がったり、分かれたりすることが多いため、このような柱に出来るものは限られます。 |
 |
 |
| 梁部分には、松が使われます。松は横からの力に強いという特製が生かされております。100年以上経っても、ヤニが出てきます。 |
細かい作業により作られたものは、やはり手入れも頻繁にする必要があります。 |
 |
 |
| このように美しい風景を100年以上保つためには、大工さんの技と経験、知識などが随所に生かされております。私たちも、古民家を取り扱うものとして、その技についてお勉強していかなければなりません。 |
 |
 |
| 直径3m以上はあろうかというツツジ |
ドウランツツジです。数百年間手入れされ続けた結果、このような大木に育ちました。 |
 |
 |
| ツツジの後ろには、10mはあろうかというサルスベリが。 |
これだけの大きさを保ちながら、肌つやは若者以上につやつやです。これも手入れがなければありえません。 |
 |
 |
| 庭先には赤と緑のもみじの大木が一本づつ。このような大きさになるには、やはり数百年。 |